高所や足場を組み立てられない場所での局部的な防食や特に老朽化が進んだ部分に対して、特殊な養生を行い塗膜剥離作業を行う工法です。
これにより、工期を短縮し、コストを抑え、スピーディに多くの現場をメンテナンスすることが出来ます。
スポットリフレ工法を使用することで、従来の方法に比べて、最大コスト8割減、工期8割減が見込めると考えています。
橋梁など公共物の耐荷性能の低下を防止することを重視した、最低限(錆びた箇所のみ)の防食に対応します。従来工法での塗装工事費で大部分を占める吊足場を 省略し、特殊高所技術や高所作業車等で施工します。また、作業範囲を最小化し、作業員の人数と作業時間を短縮することが出来ます。
塗装で最も重要な錆を除去して、素地調整を行う工程を重視し、最小限とはいえ高品質を確保します。養生が小規模でも確実な飛散防止対策を実現し、ブラストを基本とした素地調整を実施します。
養生により、粉じんを直接吸引しない施工方法なので、作業員の安全性を確保することが出来ます。
スポットリフレ工法 | 従来工法 | |||||
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範囲のイメージ | スポット施工 | 局所施工 | 局部施工 | 桁端部防食 | 全面防食 | |
10cm×10cm程度 | 50cm×50cm程度 | 局部施工 | 桁端部 | 桁全体 | ||
素地調整施工 のイメージ |
バキュームブラスト | 〇※上向きを除く | ー | ー | ー | ー |
小型養生システム | 〇 | ◎ | 〇※複数回盛替え | ー | ー | |
足場防護工+素地調整 | ー | ー | ー | 〇 | 〇 |
島国日本の鋼橋は、鋼橋の三大損傷と言われている「腐食」との戦いとも言えます。従来の腐食対策は全面的な塗替えが基本でした。腐食した箇所のみ補修を行う最大限の努力として、損傷が集中するといわれている桁端部だけを塗替える方法は採用されてきました。
しかし、安全を守る使命を果たす上で、桁端部以外においても健全な鋼材が腐食により減肉していくことを防ぐことが最重要と考えています。
スポットリフレ工法は、早期段階で腐食が発生した局部のみ錆を除去し、再塗装を行う工法であり、最低限かつ高品質な補修における防食を可能としています。
防食性能を発揮するうえで最も重要といわれるのが「素地調整」であり、その中で現状、最も有効とされるのがブラストという工程です。
従来ブラストは、粉塵の飛散を防止するため、既存の足場に対して厳重な防護工を必要としてきました。また、粉塵の中で作業員が施工を行うため、作業環境は極めて厳しかったといえます。
スポットリフレ工法では、足場を省略し、特殊高所技術や高所作業車等を用いて損傷個所に近接し、局部的に腐食した箇所に対して、局部的な飛散防止対策を施してブラストを実施します。